こんにちは!ぽるぽといいます。
今回はちょっと変わった主人公の本を紹介したいと思います。
ズバリ、音楽(ミュージック)好きの死神が主人公のお話です。
死神?なんか怖そう・・・。
いいえ、まったく怖くないんです!
しかも短編集になっていてとても読みやすいです。
こんな方におすすめです!
それではさっそく紹介にいってみましょう〜!
おすすめの本⑧死神の精度
死神の精度
著者 伊坂幸太郎
ざっくりとあらすじの説明
死神の正体とは?
今回主人公の死神の名前は”千葉”といいます。
死神の世界には情報部・監査部・調査部といった人間社会と同じような部署があります。
千葉は調査部に所属しています。
千葉の仕事とは、死神の世界で選ばれたターゲットの人間が本当に『死』を実行するのに適しているか判断することです。
情報部が人間を選ぶ➡︎調査部が判断する➡︎監査部は調査をちゃんとしているか抜き打ちで電話をする。
このような流れになっています。
『可』の判断が決定されると『死』が実行されることになります。
すると調査が終わった次の日、つまり千葉と会ってから八日目に死亡します。
どのような形で亡くなるかまでは聞かされていないので、その場で見届けてから元の世界に戻ります。
その間、調査の対象となっている人間が死ぬことはありません。
千葉と接触する様々な人間と人生
調査部からターゲットと出会う状況も細かく指示をされているので、自然に接触することができます。
そこで出会う人間と千葉との会話もクスッと笑えたり、考えさせられたりします。
人って本当に十人十色で色々な人生があるな〜と本の世界ですが読んでいて改めて感じることができます。
千葉が接触した人間も様々な事情をかかえています。
でも千葉は死神の中でもとくに喜怒哀楽などの感情がほぼ無ので、どんな状況でも冷静でどこか冷めています。
ここがすごい!注目ポイント
千葉のキャラクターが面白い
上記にも書いたように千葉は冷静で『死』についてもとくに興味はありません。
調査をサクっと終わらせても構わないのですが、真面目な千葉は1週間きちんと調べていきます。
調査の間は人間でいられるからです。
そこには意外な理由がありました。
なぜなら千葉はミュージックが好きで、人間の世界でしかミュージックを聴くことが出来ないからです。
仕事の合間や深夜のCDショップで耳にヘッドフォンをしてミュージックを聴くのが唯一の楽しみです。
※死神界では音楽をミュージックと呼んでいます。
人間になっている間にたっぷりとミュージックを楽しむために、わざとギリギリまで調査をしています。
死神の仲間たちもCDショップに集まるので、気付いたら試聴機の前に同僚がいることもあります。
人間の姿をした死神がCDショップに集まっているところを想像すると和みます。笑
死神の設定がユニーク
ざっとこんな感じです。
著者の伊坂さんはこういう細かい設定がしっかりしていて、本当にありそうって思わせてくれるところが好きです。
逆に新鮮な視点をもつ千葉との会話
私たちが日常で普通に使っている言葉や会話も、千葉にとっては意味がわからないことがよくあります。
基本的にクールで人に関心が無い千葉だからこその、心の中の冷静なツッコミも可笑しいです。
たしかにその考えも一理あるな〜と思う部分もあるし、違う角度からの視点も面白いです。
そんな千葉は思ったことを口に出してしまうと、大体ターゲットの人間に可笑しいと笑われたり、変わっていると言われることが多いです。
でも千葉からしたら何もおかしいことを言っていないので心外な気持ちになります。
クールな千葉と感情をもつ人間とのやりとりもぜひ注目してほしいです。
短編集だけど伏線がある
この短編集では千葉が6人の調査をしています。
それぞれがまったく違う人生を歩んでいますが、つながっている箇所がふと出てくるんです。
ぜひ読みながらそこの部分も楽しんでもらえたらと思います!
【死神の精度】ポイントのまとめ
はたして千葉は全員を『可』にするのでしょうか?
死神の調査部が選んだ人間の歩んできた人生とは?
短編集での伏線とは?
短編集ですが心がほっこりする話もあればめちゃくちゃ切ない話もあります。
作中で人生について考えさせられる名言にも注目です!
またこの死神シリーズは続編があり、同じく千葉が主人公になっています。
今回紹介した本は短編集ですが、続編の【死神の浮力】は長編になっています。
伊坂幸太郎さんの本はこちらもおすすめです。
この本は殺し屋が主人公です。
私変わった主人公の本好きなんですね。笑
ここからはネタバレになります!
ネタバレを見たくない方は右下のほうにある⬆︎を押すと上に戻ります。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
本を読み終わったときにまた読みにきていただけたら嬉しいです。
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いや〜きれいに伏線を回収してまとまっていましたね!
最後の『死神対老女』の老女が『恋愛で死神』で登場した”古川朝美”だったのには驚きましたね〜!
またその美容院で老女がラジカセで聴かせてくれたミュージックが、『死神の精度』で出てきた”藤木一恵”の曲なのもグッときました。
藤木一恵を調査の結果を珍しく『見送り』にしたのもミュージックへの期待が関係していて千葉らしいなと思いました。笑
老女に関してはどう判断したか書かれていませんが、個人的にはなんとなく『見送り』にしたような気がします。
なぜなら千葉が初めて晴天を見ることができたからです!
ずっと雨男だった千葉も青い空の美しさを感じることができたんですよね。
読みやすいし伏線もあってとても面白かったです!
以上、ぽるぽの読書ブログでした。
読んでいただきありがとうございました!
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